2014.09.27
米粒マイコン ATtiny10で食玩を改造する
この改造キットは下記のショップで販売しています。
http://vivamambo.thebase.in/
※ページの一番下に、マイコンを使用しない比較的簡単な改造方法を載せています。ぜひお子様と一緒におためしください。
準備
(指先にのせています)
ATtiny10 実装済みひとつ150円
http://www.akizukidenshi.com/catalog/g/gI-05174/
ATtiny10 のみ10個パック 800円
http://www.akizukidenshi.com/catalog/g/gI-04575/
ATtiny10適合基盤 1つ 20円
http://www.akizukidenshi.com/catalog/g/gP-03659/
AVR ISP mkII ※マイコン書き込み用機器
http://www.akizukidenshi.com/catalog/g/gM-02582/
ATtiny10(実装済み)が欠品中でしたので、マイコンと基盤を各10づつ揃えました。
早速半田付けです。
小さいことが魅力のATtiny10ですが、半田付けとなると一苦労。
表面実装になりますので、フラックスを少量垂らして小手先につけた半田を横に流します。そうするとブリッジせずに綺麗に付きます。
<米粒マイコンを半田付けする動画>
メロディを鳴らしたい
ATtiny10は電子工作で一般的なArduino IDEからの書き込みは出来ません。
マイコン部分への書き込みには、AVR ISP mkIIが必要です。
また、極端にメモリ容量が少ないため、通常のArduinoのTone関数は使用できません。インクルードされるものが大きく、呼ぶだけで容量オーバーになります。
そんな問題を軽々と解決してくれるのが、下記のライブラリ群。
「bitDuinoでメロディを奏でてみた」
http://100year.cocolog-nifty.com/blog/2014/09/bitduino-21ab.html
開発環境を整える
Arduinoに必要なライブラリを加えます。
書き込みの方法は下記のリンクに詳しく書かれています。
ここでいう「Arduino IDEで使う」はArduino IDEで書込装置をAVR ISP mkIIに指定することで、Arduinoのスケッチを書き込めるよってことです。
Arduino 本体は使用しません。書込装置のAVR ISP mkIIが必須になります。
「米粒AVR(ATtiny10)をArduino IDEで使う。暫定レポート2」
http://make.kosakalab.com/make/attiny10-2/
米粒マイコンATtiny10でメロディを鳴らす
正しい環境が用意できたら、前述のリンクにあるbitDuinoのスケッチから「toneCycleMelody.ino」をマイコンにアップロードしてみましょう。
バッハのメヌエットが鳴れば正しい環境を構築できています。
<米粒マイコンATtiny10でメロディを鳴らす動画>
妖怪ウォッチのメロディのスケッチをマイコンに書き込む
スケッチは2種類作りました。メモリ容量から考えてフルコーラスは無理なので、短いものを一度だけ再生するものと、繰り返し再生するもの。
おもちゃによって適正は異なるので検証のために2パターン作成しました。
おもちゃは、ともにスイッチを押している間は電流が流れるしくみです。
辞典用:ジングル ※メロディが1度だけなる
時計用:繰り返し音 ※メロディが繰り返し流れる。
必要な箇所を半田付けして、電池やマイコンが納まるように、おもちゃ内部にスペースを作成して、改造部分を納めます。
<妖怪ウォッチのメロディのスケッチをマイコンに書き込む>
妖怪ウォッチをさらに改造
前出の妖怪ウォッチ2種類のうち、時計をさらに改造しました。
<妖怪ウォッチのふしぎアイテムにメダルを入れたらメロディが鳴るようにした動画>
<紫外線LEDライトで妖怪サーチする動画>
改造を一通り終えて
米粒マイコンは容量が1024バイトと限られていますが、ミドルサイズのメロディを繰り返し再生するなら、十分利用に耐える印象です。
また、マイコンと基盤あわせて100円という安価ならば100個用意しても10,000円です。
ちょっとしたイベントでの先着プレゼントなどの限定商品の開発にも良いかもしれません。
子供向けの工作教室でも高い材料を揃えることなく電子工作を出来る点もメリットですね。
おまけ
マイコンや半田付けに自信がない方は、LEDだけの改造でも楽しいですよ。
半田付けも3箇所だけに絞りできるだけ易しい作り方を動画で解説していますので、お子様と一緒に挑戦してみてください。
「妖怪ウォッチのふしぎアイテムを光らせてみた」