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ラボ

2013.06.13
生活の中のRFID利用:図書館編

ふだんは特に気にすることも無く便利に使っている仕組みをひとつずつ読み解いていきましょう。今回は生活の中で頻繁に使用しているRFIDタグについてです。SUICAに代表されるこのRFIDタグ。他にもいろいろなシーンで活用されています。ここでは渋谷区の図書館での使い方をご紹介します。

RFIDとは

wikipediaによると「ID情報を埋め込んだRFタグから、電磁界や電波などを用いた近距離(周波数帯によって数cm~数m)の無線通信によって情報をやりとりするもの」だそう。
要はタッチするだけで、そのカードに埋め込まれたRFタグから情報を引き出したり書き込んだりできる技術ですね。身近なところでは、SUICAやお財布携帯にも活用されています。

概要

図書館の自動貸出機。こちらでもRFIDタグが利用されています。
台の上に借りたい本を積み上げ、[よみとる]ボタンを押すことでRFIDに記録されたID情報から、書籍情報を照合しています。この仕組みは子供にも分りやすく作られているのが素敵です。

貸出機の一番上に操作画面、中段には本を置くようになっていて、この本を置く台の下にRFIDリーダーが隠されています。


1)登録カードをバーコードリーダーにかざします

中段の右端にある光学製のバーコードスキャナ(デンソーウェーブの二次元コードハンディスキャナ QK12だと推測)に登録カードのバーコード部分をかざします。
このバーコードスキャナはバーコードを読み取り面にかざすと自動的に読み取りが開始される優れもの。カードを読み取り面から遠ざけると自動でOFFになります。製品ページを見ると携帯電話などの液晶画面のQRコードでも読み取りが可能なよう。とても性能がいいですね。


2)借りたい本を重ねて置きます

本を置く台が4cmほど高くなっているのがわかりますか?たぶん、この中に積層型RFIDリーダーが設置されているのだと思います。
通常のRFIDリーダーは一度に1つのRFIDしか読み取りができません。RFIDの読み取りには電波を使用するため、一度に複数を重ねておくと電波にノイズがのるため正確な読み取りができないのです。
この図書館では積み上げた状態での読み取りを行っていたため、興味が沸きました。積層型でのRFIDタグの読み取り機器は日本信号さんのものでしょうか?検索してもこのような機能をもつRFIDリーダーはこの会社しか見つかりませんでした。写真では台に隠されているので、実際にどの製品を使用したかは不明ですが、たぶんパネルリーダーの読み取り部分を4倍ほど大きくしたものではないかと思います。(参考:日本信号の商品一覧ページ)


3)借りたい冊数を入力し、[よみとる]ボタンを押します

この辺は普通のステップですね。大きなボタンが操作を促してくれますね。読み取りには5秒ほどかかったでしょうか。


4)確認画面と返却日情報の印刷

確認画面は普通のものですね。[かりる]とすると、処理中画面をはさんで、モニターの右に置いてあるプリンターから返却日情報が入った紙が出てきます。
このレシートプリンターはEPSONのもののようですね。
こっちのレシートプリンターは、スマートフォンからWebアプリケーション経由で印刷できるとか。スマートフォン側へのドライバーのインストールも不要らしいので今後利用することもありそうですね。なるほど。


身近なソリューションを紐解いてみると、やはり簡単ではなくキチンと機器構成などが考えられて作られていることがわかります。勉強になりますね。では。また~。

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